2011年10月25日

減価償却のコツ:一括償却資産

減価償却のコツ:抜け道を探せ
で減価償却の基本的な考え方と、方法について
説明した。


では今回は普通に耐用年数で償却する以上に
節税効果の高い償却方法のひとつ
「一括償却資産」について説明する。


これは取得価額が10万円以上20万円未満の資産は
法定耐用年数や資産の種類に関係なく
3年間で均等償却ができるという優れもの。
(★10万円未満は消耗品費で費用計上すること)



詳細については国税庁の公式を参照
(注2)
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2100.htm


この一括償却資産の方法は、
事業に要した年度から3年分で均等償却するわけなので
要するに、取得価額を3で割って、年間の減価償却費にするだけ。



例:取得価額18万円のパソコンを平成23年12月に購入したら
  平成23年から毎年6万円を減価償却費として計上できる。
  平成25年に償却終了


※普通の減価償却費の場合は、事業の用に供した日(月数)
 で計算するので、例えば同じく平成23年12月に
 18万円のパソコンを購入したら、 減価償却費は
 18万円÷48ヶ月(耐用年数4年)なので、
 初年度(平成23年)の減価償却費は、たったの3,750円にしかならない。

 2年目(平成24年):45,000円
 3年目(平成25年):45,000円
 4年目(平成26年):45,000円
 5年目(平成27年):41,250円

 という長い償却期間と、毎年少ない費用計上になる。


しかもこの一括償却資産は「固定資産税」の
課税対象外であり(詳細は別途説明する)普通の
固定資産よりは、節税効果が極めて高い。


この一括償却資産のデメリットは、
シンプルがゆえに、3年均等償却厳守という点につきる。

資産(たとえばパソコンなど)は1、2年で買い換えたり
壊れたりすることもあるが、とにかく3年間の均等償却を
続けなければならない。


この点を除けば、この一括償却資産の制度上
(10万円以上20万円未満)、通常の固定資産の減価償却と比べて
短期間に多く費用計上できるので、節税効果が高い。


どうしても10万円を超えてしまう資産取得の場合には
この制度の活用が有利になる場合もあるので
十分に検討してみよう。
posted by 近江商人 at 15:30| Comment(0) | 減価償却のコツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月24日

減価償却のコツ:抜け道を探せ

減価償却費の基本的な考え方については
経費の内容M減価償却費で基本的な考え方を説明している。


概要について再度説明すると
「原則として10万円以上のもの(ソフトも含む)は資産として計上し
 耐用年数に応じて減価償却する」という考えだ。


擁するに、支出に見合った効果が複数年にわたって持続し
かつ換金可能な支出が固定資産となる。


主な対象物は、自宅や店舗、自動車、機械、パソコン(器具)など。


これらについては、10万円以下の場合には「消耗品費」
で単年度の支出として経費計上できるが、超える場合には
法定耐用年数に照らして、毎年減価償却費として複数年度
にわたって経費計上する。


パソコンの場合を例にとると、現在法定耐用年数は
何と4年(48ヶ月)である(以前は6年だった)。
同様にカメラは5年である。


10万円を超えるパソコンを購入すると
経費計上期間が長期になり、非常に節税効果が低い。

99,800円の場合:消耗品費 全額消耗品費として費用計上
105,000円の場合:器具備品となり、4年間にわたって毎年25,000円
の減価償却費となる。

非常に悩ましい問題だ。


ところが10万円を超える固定資産購入の場合でも
経費として計上し、減価償却を行う期間を短くすることが
可能だ。(償却方法を選ぶことができる)


こういった減価償却費の抜け道が合法的に利用可能なので
それらについて詳しく見ていく。


制度の概要については、以下のとおりである。

10万円未満          消耗品費
10万円以下〜20万円未満 一括償却資産
20万円以下〜30万円未満 小額原価償却資産の特例
30万円以上          減価償却費

詳細については、それぞれのページで説明するが、
10万円未満の消耗品費の枠内で支出することが
節税上いかに大事かを、しっかり理解しておこう。
posted by 近江商人 at 14:06| Comment(0) | 減価償却のコツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月21日

年俸制と月給制、どっちが有利か?A

前回の
年俸制と月給制、どっちが有利か?@では

・年俸制 1年間で受け取る労働の対価を12ヶ月
     均等に配分して指定する給与体系

・月給製 1年間で受け取る労働の対価を12ヶ月
     の均等な月給と、年2回の賞与(4ヶ月分程度)

と仮定した上で、それぞれ有利な点と不利な点を比較した。
特に賞与が後払いであることが不利な点として
指摘を行った。


今回は2回目として、年俸制と月給制の比較を行ってみる。


月単位、1年間というスパンでは年俸制が有利な場合が
多いというのが前回の結論だったが、年俸制が不利な点が
ある。


それは月給制の場合には、「退職金」制度がセットになっている
ことが多いためだ。


もちろんこの退職金制度がなく月給制という場合もあるが
その場合はあきらめて、個人事業主として節税に頑張るしかない。


さてこの退職金制度であるが、基本的には労働の対価としての
賃金の年功後払い的性格を持つものである。


そのために、退職金の受取については税率上も非常に
有利に扱いがなされており、退職一時金で受け取っても
退職年金として受け取っても、かなり優遇されたものになっている。


退職一時金の場合の税率については以下となっている。


【基本計算式】

退職金の所得税額=(退職金-控除額)×1/2×所得税率

a. 勤続年数1年の場合
退職所得控除額=80万円(※1)
b. 勤続年数2〜20年の場合
退職所得控除額=勤続年数×40万円(※2)
c. 勤続年数21年以上の場合
退職所得控除額=800万円+(勤続年数−20年)×70万円


所得税率

退職所得金額(=課税所得金額) 税率  控除額
195万円以下          5%    −
195万円超〜330万円以下    10%  9万7,500円
330万円超〜695万円以下    20%  42万7,500円
695万円超〜900万円以下    23%  63万6,000円
900万円超〜1,800万円以下   33%  153万6,000円
1,800万円超          40%  279万6,000円

要点をまとめると
・退職所得控除という利点
・退職所得金額(課税対象額)×1/2という利点
このふたつにおいて毎月毎年支払う場合よりも
退職金制度が有利なのだ。

この退職金制度がついている場合については
長期間の勤続年数を前提に、月給制も悪くないと言える。


ただしこの退職金制度、会社が倒産してしまったら
アウトである。その点はくれぐれも注意して欲しい。
posted by 近江商人 at 15:25| Comment(0) | 年俸制と月給制、どっちが有利 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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