2011年10月21日

年俸制と月給制、どっちが有利か?A

前回の
年俸制と月給制、どっちが有利か?@では

・年俸制 1年間で受け取る労働の対価を12ヶ月
     均等に配分して指定する給与体系

・月給製 1年間で受け取る労働の対価を12ヶ月
     の均等な月給と、年2回の賞与(4ヶ月分程度)

と仮定した上で、それぞれ有利な点と不利な点を比較した。
特に賞与が後払いであることが不利な点として
指摘を行った。


今回は2回目として、年俸制と月給制の比較を行ってみる。


月単位、1年間というスパンでは年俸制が有利な場合が
多いというのが前回の結論だったが、年俸制が不利な点が
ある。


それは月給制の場合には、「退職金」制度がセットになっている
ことが多いためだ。


もちろんこの退職金制度がなく月給制という場合もあるが
その場合はあきらめて、個人事業主として節税に頑張るしかない。


さてこの退職金制度であるが、基本的には労働の対価としての
賃金の年功後払い的性格を持つものである。


そのために、退職金の受取については税率上も非常に
有利に扱いがなされており、退職一時金で受け取っても
退職年金として受け取っても、かなり優遇されたものになっている。


退職一時金の場合の税率については以下となっている。


【基本計算式】

退職金の所得税額=(退職金-控除額)×1/2×所得税率

a. 勤続年数1年の場合
退職所得控除額=80万円(※1)
b. 勤続年数2〜20年の場合
退職所得控除額=勤続年数×40万円(※2)
c. 勤続年数21年以上の場合
退職所得控除額=800万円+(勤続年数−20年)×70万円


所得税率

退職所得金額(=課税所得金額) 税率  控除額
195万円以下          5%    −
195万円超〜330万円以下    10%  9万7,500円
330万円超〜695万円以下    20%  42万7,500円
695万円超〜900万円以下    23%  63万6,000円
900万円超〜1,800万円以下   33%  153万6,000円
1,800万円超          40%  279万6,000円

要点をまとめると
・退職所得控除という利点
・退職所得金額(課税対象額)×1/2という利点
このふたつにおいて毎月毎年支払う場合よりも
退職金制度が有利なのだ。

この退職金制度がついている場合については
長期間の勤続年数を前提に、月給制も悪くないと言える。


ただしこの退職金制度、会社が倒産してしまったら
アウトである。その点はくれぐれも注意して欲しい。
posted by 近江商人 at 15:25| Comment(0) | 年俸制と月給制、どっちが有利 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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