2011年09月01日

収入と所得と課税対象額の違い3

サラリーマンが受け取るのは「給与所得」で
裁量の余地がない「給与所得控除」と
社会保険料控除などの、そのほかの控除を差し引くことができる。

自営業者が受け取るのは「事業所得」で
申告者に裁量の余地がある「経費」と
社会保険料控除などの、そのほかの控除を差し引くことができる。

いずれも控除が終わった課税対象額に対して税率が適用され
税額が決定する。


では、そもそも国が定める「所得」の種類には
どのようなものがあるのだろうか。


・総合課税の対象となる所得:MAX50%
(不動産所得、給与所得、事業所得、一時所得、配当所得、譲渡所得、雑所得)

・申告分離課税の対象となる所得:一律20%
(退職所得や山林所得、FX、、先物取引、不動産及び株式等の譲渡所得)

・源泉分離課税の対象となる所得一律20%
(利子所得など)

大きく上記に分けられるが「申告分離課税」や「源泉分離課税」は
税率が決められており、裁量の余地はほとんどない。

ところが「総合課税の対象となる所得」はその名のとおり
対象となる所得全てを足し引きして決定する。

ここで非常に大事なことがある。

それは給与所得がマイナスになることは理論上有り得ないが
事業所得がマイナスになる(経費が収入を上回る)ことが
あることだ。


そして総合課税の名前のとおり、全ての所得を足し引きして
課税対象額が決定するので、下記のようなケースが発生することがある。

(給与所得300万円)+(事業所得▲50万円)=課税対象額250万円

この日本の総合課税制度を頭に入れた上で、マネーライフ向上のための
節税対策を行うことが可能となる。


すなわち給与所得+副業による事業所得(経費計上可能)。

つまりサラリーマンをやりながら、個人事業主になることである。

会社の就業規則上、副業が禁止されているケースもあるが、
法律的には全く合法であり、問題ない。


収入と所得と課税対象額の違い1
収入と所得と課税対象額の違い2

posted by 近江商人 at 16:57| Comment(0) | 日本の税制度 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月31日

収入と所得と課税対象額の違い2

収入と所得と課税対象額の違い1

でサラリーマンを例にとって、給与をもらっている人の

「収入」
「給与所得控除」
「控除額」
「課税対象額」

を見てきた。

注目すべきは源泉徴収票には
「課税対象額」という項目がないことだ。


所得−控除=課税対象額
課税対象額×税率=所得税額

この両方のキーワードになるのが課税対象額だが
この数字がはっきりと納税者にわかる仕組みにはなっていない。
そのために「いくら税金を支払っているのか」という意識が
なかなか根付かない。

では今度は自営業の人の場合の
「収入」と「所得」と「課税対象額」を見てみる。

「収入」は年間通しての売上金額である

「所得」は上記の「収入」から「経費」を
引いた金額のことをさす。

※サラリーマンの場合には「給与所得控除」として
 国がいくらと決めているが、自営業の場合には
 これがない。

※また自営業で青色申告をしている場合に限り
 年間最大65万円の「青色申告特別控除」という
 制度がある。

この「経費」の計上こそが節税の最大の肝であり
最も大事な部分であるが、サラリーマンが得る
「給与所得」の場合には裁量の余地が全くない。

自営業の場合には受け取るものが「事業所得」となり
ここに裁量の余地がある。

なお自営業者の場合にも

「収入」−「経費」(+青色申告特別控除)=「所得」の算式の後に
「所得」−「所得から差し引かれる金額(控除額)」=「課税対象額」
が来る。

両者を分かりやすく比較してみる


【サラリーマン】=「給与所得」

@収入(額面の金額)
A給与所得控除(一定の割合で決められている)
B所得(@−A)
C控除(社会保険料や配偶者など、法律で決められている)
D課税対象額(B−C)


【自営業者】=「事業所得」

@収入(売上げ)
A経費(裁量の余地がある)
B所得(@−A)
C控除(社会保険料や配偶者など、法律で決められている)
D課税対象額(C−D)


サラリーマンと自営業者の決定的な違いがわかる。

それはAの部分でサラリーマンには「給与所得控除」があるが
自営業者にはない。

一方サラリーマンの経費は「給与所得控除」に全て含められていて
自動的に計算されるのに対して、自営業の場合には経費を
どこまで計上するかが、本人の申告に任されている部分である。


この両者に共通するCの「控除額」を目一杯使い、
そして日本の税制の「総合課税」制度を利用して
節税を目指す。


収入と所得と課税対象額の違い1
収入と所得と課税対象額の違い3

posted by 近江商人 at 22:44| Comment(0) | 日本の税制度 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

収入と所得と課税対象額の違い1

まず最初に知っておくべきことは、
「収入」と「所得」と「課税対象額」の違いだ。

一見似ているようで、この「収入」と「所得」と「課税対象額」
は税金を考える上で全く違うものだという事を、
知っておく必要がある。



代表的な例として、サラリーマンの場合を見てみる。

「収入」はずばり給与の額面金額そのもの
年俸制であれば、1月から12月に支払われたもの。
月給製であれば、月々の月給とボーナスを合計したもの。

「所得」は上記の「収入」から「給与所得控除」
を行ったあとの金額のことをさす。

※「給与所得控除」とはサラリーマンの経費として
  国が大体これぐらいと決めている金額のこと。
  実は意外と金額が大きい。

「控除」の詳細については、別に説明するが、
大まかにイメージを掴んでもらうために

「控除」≒本人が最低限生計を維持するのに必要な出費
     家族を養ったり、税金をかける対象として計算しない金額

という風に把握してもらえばよい。

この「収入」−「給与所得控除」=「所得」の算式の後に
「所得」−「所得から差し引かれる金額(控除額)」=「課税対象額」
が来る。


もし時間があれば、一番直近の「源泉徴収票」
(年末調整の時にもらうやつ)を参考にしながら
見てもらいたい。


支払金額  給与所得控除後の金額 所得控除の額の合計額 源泉徴収額
 (A)        (B)             (C)           (D)


(A)>(B)>(C)>(D)
 
特殊な雇用形態でない限り、上のような記載になっているはずだ。

注目すべきは源泉徴収票には「課税対象額」という項目がないことだ。

収入と所得と課税対象額の違い2
収入と所得と課税対象額の違い3

posted by 近江商人 at 17:33| Comment(0) | 日本の税制度 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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