グレーというのは、接待交際費としての解釈が
個人によってかなり幅があるためであり、
税務署でも、この費用はある程度注意して見ている。
接待交際費の対象だが、人的交流に関する経費が含まれる。
同じ事業を商う人同士での交流会や親睦会、さらには
仕入れ先や顧問税理士へのお中元やお歳暮も接待交際費になる。
また病人・怪我人や慶弔関係の出費など、領収書のでないものも
接待交際費に含むことができる。
ただし、事業の内容と比較してあまりに高額な出費については
私的流用と取られることもあるので、限度を踏まえて
接待交際費は使用したい。
大まかな目安だが、年間総経費のうち2割程度が接待交際費の
上限である。理想は1割程度。
これぐらいなら、税務署もさほど問題にはしない。
ちなみに税務署は領収書がある限り、あまり厳しく指導は
してこない。
私の例で言えば、ある年度にやや接待交際費が多かったが
「やや経費が多いという指摘」にとどまっている。
運用としては、レシートではなく必ず領収書をもらうことに尽きる。
レシートの場合、一般的に飲食では、人数、品まですべて
記載されているが、領収書では、「××円、お食事代として」
という但し書きになるため、あとは自分でどのような出費であったか
を補筆しておけばよい。
領収書の隅などに、(○○様、打ち合わせ)などと記入するのが
一般的だが、年末調整のときに慌ててこれをやると
全て同じ色の、同じペンでやることがあるので注意する。
もし「書き忘れていた場合」は、複数の色、種類のペンで
この補筆を行うことを忘れないようにすること。
それから接待交際費が多すぎると判断した場合には、
全体への割合を抑えるために、実際に支出していても
費用計上しないことが、結果的にあなたを救うことになる。