2011年09月16日

社会保険料の払い方:マルチに使える

社会保険料というと、通常は会社員であれば
健康保険料、厚生年金保険料のことをさす。

これは勝手に給料から天引きされていくので
操作の余地はない。

またあなたがサラリーマンをしながら個人事業主として
開業していても、サラリーマンの健康保険と厚生年金は
有効である。


ここで取り上げるのは

@国民年金保険料の支払い方だ。


国民年金は満20歳以上の全ての国民に支払い義務がある。

しかしあなたが大学生で所得がない場合や
親の収入が不安定で支払いができない場合(困難な場合)
区役所や市役所で相談すると、学生納付特例を受けることができる。


また若年者納付猶予制度という、フリーター向けの
これまた保険料の納付が猶予される制度がある。


さらにサラリーマンを辞めて一時的な収入がない場合や
経済的に困窮している場合は(長期入院や自宅療養など)、
保険料全額免除や一部免除といった制度があるので、
必ず滞納扱いにせず、免除申請をしておきたい。

もちろん免除や猶予の場合には将来満額もらえないので
不利になるのだが、この国民年金保険料は
これは滞納だけなら2年、免除の申請があれば

10年は遡及して追納することができる。

大学生であれば、通常2〜3年分。
フリーターの期間などがあればもっと長期、高額になる。

これを所得が増えてくる時期に支払うのだ。

手元のキャッシュがなくなるという意味では確かに痛いのだが、
所得税として持っていかれて、比例して住民税も上がるのと
将来の給付として払い込むのではどちらが有利か
考えるまでもない。

ちなみにこの国民年金の支払いは
銀行などの窓口で支払った日で計算するが、
支払い可能であるので追納したいと市役所や区役所で
伝えると、驚くべき速さで納付用紙を送ってくる。

つまり12月ぎりぎりまで控除として使うか使わないかの
自由度が非常に高い。


ちなみに免除期間が3年だとすると、3年分全部ではなくて
1年間分だけ、という払い方も可能なのだ。

ある時払いの催促なし(10年がMAXだが)というこの節税制度
利用しない手はない。ちなみに完全に合法である。


A社会保険料控除は本人だけでなく、配偶者やその他の親族の
 負担すべき社会保険料を納付したときに受けることができる。

つまり@のテクニックを本人と配偶者両方で使うことが
可能なのだ。(生計を一にするという考え方)

何度も指摘するが、日本の税体系は超過累進課税方式である。
そのため所得が増えてきたときには、できるだけ所得が多い人
の控除を適用したほうが所得税と住民税のコンボで税金が安くなる。


よって今年は会社のボーナスも多くて、個人事業も好調で
たくさん税金にもっていかれそうだ、というときには
10年間の猶予がある社会保険料(ここでは国民年金保険料を想定)
を年末に夫が、本人分、配偶者分と計算しながら
合法的に節税することが可能だ。

具体的にいうと、夫の年収が800万、妻の年収が300万で
それぞれ3年分の国民健康保険料の未払い分がある場合、
夫が自分と妻の両方の、猶予されていた国民健康保険料を
支払うことが可能なのだ。

当然夫の方が税率が高いので、節税効果は大きい。


確かに@と同様手元からキャッシュが消えるのは痛い。
しかし全額控除できるうえに、上限がない、というのは
非常に使い勝手がいい。

30代前半ぐらいまでの夫婦は特に意識すべきだろう。


B妻の年収が150万円ぐらいで働き損の場合に、
妻自身が社会保険料を払って確定申告すれば
(会社によっては年末調整でやってくれる)
年収130万円と103万円の壁を破ることができるのだ。


特に有効なのが、妻が会社員で妊娠・出産・育児で
中途半端な収入(年103万円、141万円を超えた場合)
のケースである。

(つまり社会保険料の支払い義務のない、
 第3号被保険者にならないケース)

この未払いの年金を払うことで、妻は自身の将来の給付を、
夫は妻を配偶者控除の対象にすることができる。

こういった妊娠・出産・育児の場合はきっちり年収が
いくらになるかを計算し、収入を103万以下にすることで
夫は38万円もの配偶者控除が受けられるのである。

(当然住民税の金額も安くなる)

合法的に節税できる制度であるが、以外と気にかけている人は
少ない。特に20〜30代の人は注意してみよう。

posted by 近江商人 at 11:06| Comment(0) | 節税テクニック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月13日

扶養控除の対象はかなり広い

「控除について」カテゴリの「扶養控除」で
その対象と条件について解説した。


その際に「生計を同じくする」人という条件があったが、
これは決して同居でないと認められないということはない。

収入(所得)の制限を守っていれば、
別居していても扶養控除の対象者として申告することが可能だ。

仕送りをしている大学生の子供などが扶養控除の想定対象であるが
実際には、大学を卒業しても本人がフリーターなどで
収入(所得)が上限に達していない場合には、控除対象にできる。

さらにいうと6親等内の親族か3親等内の姻族まで可能なので
自分の兄弟や祖父母、義父母なども扶養控除の対象にできる。


また「配偶者控除」のところでも学んだが、その1年間通じて
かつ12月31日現在の収入で計算するので、
・年度の途中で失業した子供や、
・病気で会社を休業していた兄弟や
・定年を迎えてフルタイムからが週3日勤務になった父母など
収入(所得)が少ない場合も、扶養控除の対象にできるのだ。



これも同じ理由で同居しているか、否かは関係ない。
生計を同じくすると認められば、OKだ。

具体的には、定期的に仕送りをしていたり
まとまって経済的援助をしていれば、まず認められる。

身内で収入(所得)が少なく、誰の扶養にも入っていない者が
いる場合には、扶養控除の対象にできないか検討してみよう。


運用の実態として、日本国内に住所があって本人が確定申告を
している場合、扶養対象者であるかどうかの詳細な調査は
まず行われない。

最近多いのは、外国に家族を残して扶養控除にしている
ケースである。これは海外送金の記録の提出を求められることが
多い。
posted by 近江商人 at 11:17| Comment(0) | 節税テクニック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月05日

妻が働いていても、配偶者控除が受けられる場合

「配偶者控除」「配偶者特別控除」
では妻の収入(所得)が一定金額以下の場合には
それぞれ夫の所得金額から控除されることを確認した。

ではサラリーマンの妻がパートタイムではなく、
フルタイムで働いている場合には「配偶者控除」や
「配偶者特別控除」が受けられないのだろうか。

実はある。


それは、妻が妊娠、出産、育児でそれぞれ産前産後休業、
育児休業の期間中は所得金額が減ることから、
健康保険や厚生年金の扶養者にはできないが、
所得税の扶養者(控除対象)にできるケースだ。

年末調整の時期、自分の妻はサラリーマンだから
配偶者控除は受けられないと思っていても
実際に妻の所得を計算すると、控除の対象になる場合がある。


仮にフルタイムで働く妻の年収を360万円としよう
(月額30万円×12ヶ月で計算)

ところが、たとえば妻が出産のため2011年3月末で会社を休職するか
産前産後休業に入った場合、収入は30万円×3ヶ月=90万円
となる。

そして2011年6月頃に出産し、翌2012年9月から
短時間勤務(×0.75)で職場復帰をし、
月額22.5万円×4ヶ月=89.6万円の収入となった場合には
2010年、2011年ともに夫は妻を配偶者控除の対象と
することができる。

年末調整の時期に、扶養控除等異動申告書に
この記載を忘れるケースが非常に多い。

あくまでも日本の税制は申告主義であり、
「このほうが有利ですよ」と税務署が教えてくれることはない。

忘れないように確認して、もし過去に申告漏れがあった場合
5年間はさかのぼることができる。

妻が正社員の場合、頭から扶養対象にならないと思い込んでいる
ことが多いので注意しよう。
タグ:節税 税金
posted by 近江商人 at 22:05| Comment(0) | 節税テクニック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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