2011年10月20日

小規模企業共済のメリットD予定利率は年1%だが

小規模企業共済を使った節税:高い節税効果で触れたが、
今回はDとして利率を確認してみたい。


もともとこの小規模企業共済は平成16年7月に
独立行政法人としてスタートするまで、さらに高い
予定利率を設定していた。


予定利率の引下げ(小規模企業共済法の改正による)
平成8年4月〜 「6.6%」⇒「4.0%」
平成12年4月〜 「4.0%」⇒「2.5%」
平成16年4月〜 「2.5%」⇒「1.0%」


詳細については
共済資産の運用(公式より)
http://www.smrj.go.jp/skyosai/qa/unyo/index.html

を参照して欲しいが、現在のポートフォリオでは
国内債券約75%、国内&外国株式約10%、その他約15%という
かなりしっかりした構成となっている。

実際の運用利回りを見てみると、
予定利率が引き下げられた平成16年以降の6ヶ月幾何平均で
1.34%と予定利率をしっかり上回る運用が行われている。


また実際の期待収益率(リターン)は2.09%となっている。


・掛金全額が所得から控除可能で(上限年84万円)
・掛金月額を1,000円から70,000円まで自由に変更でき、
・共済金として受け取る時には、退職所得と同じ有利な税率で
・無担保、無保証、即時融資が受けられる貸付制度がついている

という金融商品でこの利率のものはまずないと言っていい。



では実際の加入シミュレーションはどうだろうか?
実はこれもすでに公式サイトに公開されている。
http://www.smrj.go.jp/skyosai/simulation/index.html#


このシミュレーション時に大事なことは
小規模企業共済のメリットB共済金受け取りは税率上有利

でも指摘したが、掛金の払い込み月数が240ヶ月(20年)
未満では解約手当金は掛金残高を下回ることだ。

また税率上極めて有利な退職所得扱いで受け取る場合には
事業廃止などによる共済金か、65歳以上での任意解約とする
ことが条件だ。


以上の元データを下に、上記シミュレーションで
加入期間25年、掛金月額1万円、課税所得金額400万円で試算した結果は
掛金合計額 3,000,000円
共済金   3,620,200円
となり、25年で20,6%の利回りとなる。

思ったより受取額が少ないと感じるかもしれない。


しかし節税効果(掛金全額が所得から控除可能でキャッシュフロー増)が
毎年36,000円×25年=900,000円あることを考慮にいれると
掛金合計額 3,000,000円-900,000円=2,100,000円
共済金   3,620,200円
となり、25年で72,3%のリターンが得られる金融商品だと
考えると(これを実質返戻率という)驚異的に有利な商品
であることがわかるだろう。



さらにこれを受け取るときの事を考えると
退職所得は21年以上の場合、

・退職所得控除=800万円+(勤続年数-20年)×70万円

なので上記25年モデルの場合、退職所得控除の金額は
1,150万円なので、全額退職所得控除対象となる。


(参考までに上記試算上、掛金月額30,000円でも
 共済金は10,860,600円となり、退職所得控除内である)


合法的な節税方法で資産形成にも、緊急時の貸付制度も
充実しており、個人事業主であれば、この小規模企業共済を
利用しない手はない。
posted by 近江商人 at 12:08| Comment(0) | 小規模企業共済のメリット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月19日

小規模企業共済のメリットC有利な貸付制度

小規模企業共済を使った節税:高い節税効果で触れたが、
今回はCとして有利な貸付制度について
紹介する。



小規模企業共済では、事業資金等の貸付制度が
いろいろと整備されており、また地震や台風、火災などの
災害時にも貸付を受けられる。


正確には「契約者貸付制度」というもので
払い込んだ掛金合計額の範囲内で、貸付が受けられるのだが
その貸付条件が非常に使い勝手がいい。



契約者貸付制度について(公式より)
http://www.smrj.go.jp/skyosai/051299.html


ほとんどの人の場合、一般貸付がその対象になるが
運用方法としては、共済加入後に「貸付資格判定」が行われ、
近所の銀行などを指定口座として届出を行う。
(※これは年に2回しかできないので、当面借り入れを
  行う予定がなくても、登録しておくべき)


・貸付限度額

これは掛金の範囲内であるが、掛金の7割〜9割
が貸付限度額となり、上限1,000万、下限10万円である。
(5万円単位で決めることができる)


・利率

平成16年4月1日以降はなんと、1.5%だ。
消費者金融やカード会社のキャッシング枠、
あるいは銀行やそのほか金融機関からの借入れを
行う場合の金利と比べて欲しい。
非常に低金利での借入れが可能だ。


・担保、保証人

掛金をかけているからこそ当たり前だが、
無担保、無保証での借入れが可能である。


・償還方法

貸付額によるが、6ヶ月から60ヶ月での
期限一括償還か元金均等割賦償還

ちなみにここで払った利子は
利子割引料」として堂々と経費計上することができる。

個人が普通に借入れをして、利子を支払っても
経費計上(節税はできない)。

個人事業主ならではの強みである。



・即時融資

借入れの手続きにあたっては、登録しておいた金融機関で

1、借入申込書
2、小規模企業共済からの借入れ資格取得通知書
3、実印
4、印鑑証明書
5、収入印紙

をそろえて提出するだけで、
届け出しておいた口座へ即日入金される。


借入申込書に用途を記入するところがあるが
「事業資金」(運転資金)と記入するだけで
用途について、金融機関で審査を受けるなどは一切ない。



このように、手元のキャッシュがどうしても必要な場合には
無担保、無保証で、即時融資が受けられるのだ。


もちろん無用な借入れはする必要がないが、
掛金の支払い時の節税効果(限度額)などを考えると
この貸付制度は心強い。
posted by 近江商人 at 13:42| Comment(0) | 小規模企業共済のメリット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月18日

小規模企業共済のメリットB共済金受け取りは税率上有利

小規模企業共済を使った節税:高い節税効果で触れたが、
今回はBとして将来掛金を共済金としてもらう場合の
節税効果を見てみる。


毎月あるいは毎年小規模企業共済の掛金を支払うと
将来それを受け取ることになる。


受け取り方法は多数あるが、大きく分けると
・共済金(廃業した場合など)
・準共済金(事業を譲渡した場合や法人化した場合など)
・解約手当金(任意で解約した場合、掛金滞納など)
の3つである。

解約手当金の場合は掛金の払い込み月数が240ヶ月(20年)
未満では掛金残高を下回るのだが、
●小規模企業共済を使った節税のメリット@掛金の自由度
でも説明したように、資金的に厳しい場合には
掛金を月額1,000円(年額12,000円)まで軽減することが
自由にできる。

このため任意解約は極力回避することが可能だ。


そして共済金および解約手当金を受け取る場合だが
税法上次のように優遇措置がとられている。

共済金を一括で受け取る場合: 退職所得扱い
共済金を分割で受け取る場合: 公的年金等の雑所得扱い
解約手当金を受け取る場合(65歳以上):退職所得扱い
解約手当金を受け取る場合(65歳未満):一時所得扱い


個人事業を廃業した場合や65歳以上で任意解約し
解約手当金を受け取る場合には退職所得扱いとなる。


この退職所得については税法上非常に優遇されており

a. 勤続年数1年の場合
退職所得控除額=80万円(※1)
b. 勤続年数2〜20年の場合
退職所得控除額=勤続年数×40万円(※2)
c. 勤続年数21年以上の場合
退職所得控除額=800万円+(勤続年数−20年)×70万円

と退職所得控除額が大きく、節税効果が非常に高い。


ちなみに
・公的年金等の雑所得:税率7.5%
・一時所得:総合課税により、他の給与所得や事業所得などと合算
となっており、一時所得での受け取りは節税効果が半減してしまう。


きちんと掛金を払い込んで、事業を廃業するか
65歳以上で任意解約する場合には退職所得での税率優遇措置を
得ることが大事だ。


・支払うときは所得から全額控除(上限年間84万円
・もらうときにも退職所得として税法上優遇、
(ただし短期間での解約は損失が発生するが)

この税法上両方で優遇されている小規模企業共済は
非常に節税効果が高く、しかも完全に合法である。


これからの国の年金制度など先行き不透明な部分も多い。
下手な金融商品に手をだすよりも、はるかに優位な
小規模企業共済を是非活用したい。


ただし繰り返しになるが、この小規模企業共済に加入できるのは
個人事業の開業・廃業等届出書を提出している場合だけである。


やはり個人事業主としての開業は節税対策上大事だ。
posted by 近江商人 at 13:40| Comment(0) | 小規模企業共済のメリット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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